建築現場でやばかった話
少し前の話ですが、やばかった話をします。
当日はコンクリート打設でした、朝から打設準備をして、生コン車を配置し、ポンプ車も生コン車の直ぐ後ろに配置しました。
生コンの現場品質試験が完了して、打設を開始します。最初にポンプ車にセメントを一本流します(生コンの流れを良くする為です)そのセメントは型枠内に入れずにバケツに取ります。
バケツに入れている途中に「ガンガラガッシャーン」足場3段目からバケツがひっくり返り地上ではセメントが散乱していましたその状況を見て流石に私も注意をし同時にこいつらちょっとやばいなと感じました。
なんとか生コン打設も終了し残コンをダンプの荷台に出し切る作業をしていました。
遠目で何かてこずっているなと思っていました
そして近づいて聞いてみると、ポンプ車のホースに生コンが詰まってなかなか取れないみたいでした。
ポンプ車の回転数を上げポンプを叩いたりしていますが一向に取れません。
2人組のうちの職長が「もっと回転数あげんかぁい」とどやしたてます。
もう1人が「これ以上あげたら危ないっすよー」と言いますが職長は「ええからあげんかぁい」とさらにどやしたてます。
心配した私の部下も近くにいたのですが、職長に「兄ちゃん危ないからどいときやぁ」
と言われ離れました。
職長はポンプ車の配管の先端部分を抑えます
もう1人は職長に言われるがまま回転数を上げますその瞬間
「ドッッカーン」
とものすごい音とともに、詰まっていた生コンが出た瞬間ポンプ車のホースがすごい勢いで振れて職長の顔面をかすり、職長は生コンを積んだダンプの荷台に顔面からダイブしました。
ものすごい音が聞こえた私は足場から慌てて降りて、ダイブしたままの職長に「大丈夫か!」と声を掛けましたが、顔を上げなかったので意識が無いのかと思いました。
再度「大丈夫か?救急車呼ぶか!」と声を掛けたらゆっくりと起き上がり「大丈夫やぁ〜」と声を発しましたがその顔はまるで動く石像のようにコンクリートまみれの顔で笑いを堪えるのに必死でした。
そして徐々に回復してきたので顔を洗わせて病院にいかせました。
それから散乱した生コンの清掃に3時間位かかりもう散々な1日でした。
因みにポンプ屋のおっちゃんは現在も元気でやってるそうです^ - ^